本社 入社歴12年 M.K.
午後3時前、残りの作業もあと少しと終わりが見えた頃、今まで経験したことのない大きな地震が起こりました。
作業を中断し部屋の中を見渡すと、今にも倒れそうな背の高い食器棚のその向こうに、怖くて動けなくなったおばあちゃんとお孫さんがいました。後輩と散乱した荷物をかき分け、おばあちゃんとお孫さんをやっと玄関まで連れてきましたが、そこはマンションの6階。後輩がおばあちゃんの手を取り、私がお孫さんをおぶって地上まで降りました。
何度も何度も声を震わせながら「ありがとう、ありがとう」とおばあちゃんは私たちの手を握りしめました。